今回のテーマは「山菜!」

みなさん、こんにちは。

この記事はJA十日町とのコラボ記事です。

豪雪の名残もすっかりとけて、十日町にもようやく春がきましたね。
ふきのとう、こごみ、たらの芽と山菜も採りきれないほど春満開。
冬が長い十日町市に住んでいて、春が来た時ほど嬉しいことはありません。

豪雪地域の十日町市は、1年間を通して農業をすることができずに「農業には不向きな土地」なんて言われることもあります。
しかし、そこは十日町市の農業人の胆力!「雪降る冬の間も何とか農業してやろう」と技術や工夫を重ねて「冬の農業」をつくってきました。

その一つが今回ご紹介する「ふかし促成栽培」という方法です。
十日町市産の山菜は市内に2ヶ所あるふかし促成場で1月頃から出荷が始まっています。

 

 

ふかし促成栽培ってなぁに?

 

農業に関わりの薄い人には聞き慣れない農法ですが、簡単に言えば暖かい室内で山菜を萌芽させる(芽吹かせる)こと。
寒い冬でも天井まである大きなストーブっぽい物をガンガン焚いて、室内の温度を調整。浅く水を張った棚に「たらの芽の穂木」を敷き詰めます。そうすると20日ほどで収穫できるようになり、あとは切り取って出荷するだけというわけです。

雪もまだ残る4月上旬。ふかし促成栽培の取材ができるということでさっそく現場へと向かいました。

 

▲ふかし促成栽培場

 

敷き詰められた「うるい」と「たらの芽」!

 

現場は小学校のバスケットコートくらいの広さ。二段ベットのような棚が奥までずっと続いています。
そこに敷き詰められていたのは、「これでもか!」という量の「たらの芽」この場所からワンシーズンで10万株が出荷されます。1階では「うるい」、2階では「たらの芽」を育てています。

 


赤ちゃんを背負いながらうるいを洗う従業員さんの姿も

 

 

 

収穫は全て手作業で行っている!

こんな光景、見たことあります?全部、たらの芽です。
春から秋にかけて、畑で育てたらの芽の原木を冬前に刈り取り、全長10cm弱にカット。それらを水を張った温床に敷き詰めると、このような光景となるのです。これらの作業はほとんど全て手作業。たらの芽がゲシュタルト崩壊が起きてしまうのではないかと心配になります。

▲手作業で収穫していきます

取材日は繁忙期ということで、作業の邪魔にならないようにとソロソロと写真を撮っていたのですが、さすがは十日町市の人柄。何気ない会話から喋る喋る。それでも手は止めずに次々とたらの芽を穂木から切り取り、梱包していきます。

 

生産効率をあげていきたいと話す徳永さん

「実は、このふかし促成栽培場は市内に11ヶ所くらいあったんだよね。でも、やっぱり大変で今は2ヶ所になっちゃった。なんだかんだで燃料代もかかるしさ。ここでは7人くらいの地元の人が働いてくれてて、なんとかやれてる。最初は生産コストも重むし大変なんだ。ただ、ようやく生産の体制や技術も上がってきたからね。これから人手の確保との戦いだけど、やっていけば雇用も生まれるし出荷量も増やせる。」

テキパキと作業をしながら、話をしてくださった船坂生産組合の代表・徳永捻さん。
忙しいから、特に何も話してあげられないよと言いつつも、懇切丁寧に全てを話してくれました。

 

 

「冬の時期が本当に忙しいんだ。1月からふかし始めて、4月末までに10万株、3トンくらい出荷しないといけないから。パックだと5,6万個くらいかね。全部手作業だから人手もいる。忙しすぎて朝ここに向かいながら歯磨きもするんだよ(笑って歯ブラシを見せながら)。忙しすぎて、子供を背負って世話しながら作業してる人もいる。そしたら、作業場にミルクまで置かれ始めてね。そしたら、それはそれで忙しいんだよ子守もしなきゃだから。でも、その子が成長してここを継いでくれたらと思えば、それはいいことだねぇ」

冗談も交えながら話す徳永さん。とにかく忙しさが伝わってくるのですが、話す様子はどことなく嬉しそう。
そして、未来を見据えて向上心を持って取り組む姿に力強さを感じずにはいられませんでした。

 

力強く芽吹く山菜と、聞こえてくる子供の声。
それに冬の豪雪にも負けない十日町市の農業が重なって、なんだか心の熱くなった日でした。春ですね。

 


 

photo by yuki hattori

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大塚眞
地域を開く、地域を拓く。 十日町のことを「つまびらか」にしながら、外に大きく開いていく。 Co-lab Mediaとおかまちを通して、"地域びらき"を実践することで多くの「モノゴト」が起きれば良いなと思っています。この写真、目がイッてますね。